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  • 導入規模 5000人〜

アルプス電気

利用者の利便性、運用の容易さに加え
多言語対応を最重要点に

電子部品大手のアルプス電気(東京都大田区、片岡政隆社長)は今年、情報セキュリティ対策の一環で日本国内に加え、全世界の主要拠点へ情報漏えい防止システムを一括導入することを決めた。すでに国内主要拠点への導入は終わり、現在7000ユーザーが利用している。6月以降、中国を皮切りに世界13拠点 3000ユーザーの導入を行う計画だ。世界で同じセキュリティシステムを一括で導入するケースは珍しい。今回、同社のセキュリティシステム導入プロジェクトを追った。

世界13拠点に同じシステムを一括導入 
グローバルシステム構成

アルプス電気は家庭用電化製品からコンピュータ、通信、携帯電話、自動車などの各種部品の開発、生産、販売を行う大手部品メーカーで、拠点は国内に加え米国、欧州、中国、ASEAN、韓国と全世界にわたる。世界の拠点がコンピュータシステムでつながる同社が、本格的に情報セキュリティはの取り組みを始めたのは06年からだ。
それまでは社内に危機管理委員会を設置し、地震をはじめとした天災などによる災害対策を中心に行っていた。情報システム部の谷村敏一部長は「セキュリティはネットワークを中心に外部からの侵入や攻撃への対策を行うにとどまっていた」と振り返る。ウイルス対策や有線・無線LANの認証などでの対策が中心だったという。

その後、04年10月に危機管理委員会RC(リスク&コンプライアンス)委員会に改称し、セキュリティ管理に関する規定や教育などの法令順守にかかわるレベルまで広げて対応するようにしてきている。同社にとって大きな転機となったがファイル共有ソフト「Winny(ウィ二ー)」による情報漏えい事件が深刻化した05年後半から06年にかけてだった。
谷村部長は「情報漏えい事件が頻繁に起こり社内対策を検討し始めていたが、顧客からも『ウィニーが社内のパソコンに入っていない証明を出してほしい』といったセキュリティ監査の要求なども出てきた」と、本格的な情報セキュリティへの取り組みへの経緯を説明する。

時期を同じくしてアルプス電気は2006年度をCSR(企業の社会的責任)元年として位置づけ、全社的に06-08年度の中期経営計画にCSR計画を盛り込む検討を始めていた。06年1月からワーキンググループを作り、各部門から要人が集まり検討を重ね、06年度のスタートに当たる06年4月にRC委員会をCSR委員会に改称し、CSR推進を本格的に始めている。情報セキュリティについての検討も含まれており、情報管理分科会で谷村部長が責任者となり推進した。

そこでは情報セキュリティのとらえ方から検討している。谷村部長は「これまでは性善説を基本に物理セキュリティを中心に対策を講じてきた。ところが、情報セキュリテは性善説では対応できないと考えた」という。同社は“性善説”に対して使われる“性悪説”ではなく、人は基本的に弱いものであり、間違えや忘れ物もする、誘惑に負けることもある、という“性弱説”を基本とした。
これまでもハードディスクのパスワードなど紛失対策は行ってきたが、漏れる、漏らすまでは想定していなかった。そこで、「情報自体の不正持ち出しや漏えいから保護することが必要だと認識した」(同部長)という。
情報漏えいの防止には徹底的なセキュリティ対策を行えばよいのが、「仕事に支障をきたすことが問題だ」と考えた谷村部長は、利便性がよく、さらに国内と海外を同一基準で導入できるシステムの検討を進めた。グローバル展開を行う同社にとっては国内だけが情報漏えいの対象にはならないからだ。

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グループのALSIに世界一括導入を打診 

こうした背景から06年5月に、グループのアルプス システムインテグレーション(ALSI)に情報漏えい対策システムの世界一括導入を行う打診をした。ALSIはすでに情報漏えい対策システム「DocumentSecurity(ドキュメントセキュリティ)」を開発し、昨年12月時点で20万ライセンス(約200社)の導入実績を誇っていたこともあったためだ。ただ、グローバル対応が十分にできていないことが課題になり、個別開発を行うと膨大な費用がかかるため保留となった。

その後も谷村部長率いる情報管理分科会では3-4社のシステムを検討してきた。求めたのは、利用者の利便性を損なわないこと、国内・海外で同一基準であること、システム運用が容易であることだった。「中でも多言語対応は最重点に置いた」という。

ALSIでの電子文書のセキュリティーポリシー

しかし、市場に出回っている製品は英語、中国語対応はあっても、同社の世界拠点をカバーできる言語に対応をしているものがなく、検討を断念しかかったときに、ALSIから多言語対応ができた旨の連絡があった。これを契機に06年12月から情報システム部と経理部で試験導入を行い、07年2月から本社、国内拠点への展開を始めた。

ドキュメントセキュリティは文書自身にセキュリティ機能を持たせすことができ、暗号化ファイルごとやユーザーごとのファイル作成、閲覧などをログ(履歴)として記録できる。1つの管理サーバーを設置することで、一括でクライアントパソコンの管理ができるため、サーバーを日本国内に置けば、世界のクライアント管理が出来る上、ファイルごとに権限の付与などができる特徴がある。システムの導入は比較的簡単に行われる。
同社はわずか1ヶ月半で国内導入を終え、4月から国内約7000ユーザーでの運用を始めた。基本的にドキュメントセキュリティの強制暗号化機能を使い、セキュリティポリシーは役員限定の機密情報、部課長限定の秘密情報、社員限定の社外秘、一般に分類した。上位アクセス権は上司の許可により取得できるようにしている。
システム導入に際しては各事業部から関係者を3-4回、本社に集合させシステム導入の経緯と利用方法などを研修し、全国統一の手法で情報セキュリティ対策を行うようにした。

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海外はまず主要生産地域となっている中国から導入 

現在は、海外へ展開を始めている。アルプス電気の海外主要拠点は、米国、メキシコ、ドイツ、イギリス、アイルランド、チェコ、スウェーデン、シンガポール、マレーシア、台湾、韓国、中国にある。まずは中国から順次導入を終える予定だ。
今後は、ログの管理とメールの監視を検討し、導入していく計画でいる。ログ管理により暗号化や操作の履歴をリスク分析や対策につなげられるからだ。谷村部長は「セキュリティに完璧はない。利便性を損なわずに効率良いセキュリティ対策ができるようにしていく」と話している。

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アルプス電気http://www.alps.com/j/
●企業プロフィール
 設立:1948年11月1日 資本金:236億2300万円 (2006年3月末現在)
 代表者:片岡政隆社長
 従業員数:6290人 (2006年4月1日現在)
 売上高:(連結)7096億1300万円 (単独)3661億1000万円 (2006年3月期)
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