オトナが知らないコドモの世界?携帯ゲーム機でできること
掲示板、メッセージ交換、インターネット対戦など
2015年09月04日
「みんな持ってる携帯ゲーム機」では、ゲーム機同士の通信機能や、インターネットへの接続機能が提供されています。
これらの機能は、ゲームの世界を広げたり、友だち同士の交流手段を増やしたり、と良いところがたくさんあります。
のめり込むのは論外ですが、通信機能があることで、ゲームを与えられたストーリーをなぞるだけのものから(この時点でも十分面白かったですけどね)、よりプレイヤーがストーリーを作り上げる、参加できるものに変えていったのではないかと、いちゲームファンとして感じています。
ところが、楽しさの裏側に注意しなければならない点があるのは通信機器が変わっても同じです。
ゲーム機でのインターネット利用、通信機能の利用に際しての危険性は、端末自体の利用者の多さ(前回のグラフを参照してください)に比例して増加傾向にあると言えます。
ここに警察庁の調査をご紹介します。
コミュニティサイトを介して、犯罪被害に遭ってしまった子どもたちが、何の機器を使ってサイトにアクセスしていたか、という調査です。
左のグラフは全体の数字です。濃い青の線で示される通り携帯電話が最も多く、その中でも年々スマートフォンの割合(赤い線)が急増していることがわかります。
携帯・スマホに圧倒されて見逃してしまいそうな、下の方に出ている数字を抜粋してみると右のグラフになります。
左のグラフの赤い線で示された「その他の端末」、これがゲーム機に相当すると考えて良いそうです。
件数こそまだ少ないものの、直近の3年ほどで右肩上がりに増加しています。保護者の危機意識が、まだまだゲーム機での通信に向いていないことを考えると、今後も増えていってしまう可能性があると考えられるでしょう。
それでは、実際にゲーム機でどのようなことができるのでしょうか?
人気のある2つのゲームを例にご紹介します。
まずひとつ目は、この10年ほどで携帯ゲームの代名詞のようになっている任天堂のDS。ニンテンドー3DSと、最新機種のニンテンドーNew DSでは次のような通信機能が使えます。
1. 本体同士の通信機能
■すれちがい通信:通信機能をオンにした状態でゲーム機本体を持ち歩いている人同士が、約30m以内に近づいたときに、自動的にメッセージやゲーム内でのやりとりが発生する機能です。
■ニンテンドーゾーンの利用:大手コンビニやファミリー向けの飲食店、家電量販店などで接続すると、オリジナルのゲームやクイズ、お得情報などのコンテンツが使えます。
■ローカル通信:ゲーム機を持った人が、直接近くでゲーム機を向い合せて通信することができます。携帯電話やスマートフォンの「赤外線通信」でのアドレス交換などを思い出してもらうと、イメージがわきやすいでしょうか。
2. Wi-Fiによる通信
■ブラウザによるインターネット閲覧:パソコンやスマホと同じようにインターネットが閲覧できます
■いつのまに通信:ゲームソフトの情報などが自動的に配信されます
そしてふたつ目、携帯ゲーム機のもうひとつの雄、SONYのPS Vitaの場合です。
1. 本体同士の通信
■アドホック通信:その他にいる人と、通信対戦などで一緒にゲームをすることができます
2. Wi-Fiと3G(NTTドコモの通信回線を使います)通信
■ゲームが提供するコミュニケーション機能の利用
■ブラウザによるインターネット閲覧
ざっと文字で並べてみましたが、いかがでしょうか?
具体的に、子どもたちはこの機能で何をしているの???という疑問、次に出てきますよね。
次回はこれらの機能を使って、子どもたちがどんなことを楽しんでいるか、そしてどのような危険があるのかをご紹介します。
最後に、今回例にあげた2つのゲーム機では、それぞれ保護者が子どものゲーム機利用に際して、どの機能を使わせるか、またつかわせないのか、を細かに設定できるようになっていることをお伝えしておきますね。
どのように設定していくのかものちのちお話しできるよう準備していきます。