WebFilter | 導入事例

福島県 南相馬市

使い勝手の良さなどを評価し
Secure Gateway Suiteを採用
セキュアで使いやすく、
安定した環境を実現

1000年以上の歴史を持つ伝統のお祭り「相馬野馬追(そうまのまおい)」で知られる南相馬市。同市は総務省の発表した「自治体情報システム強靭化」に対応するため、2017年に仮想ブラウザ製品を導入しましたが、使い勝手や安定性に課題を抱えていました。そこでアルプス システム インテグレーション(以下、ALSI)の「Secure Gateway Suite(以下、SGS)※」を導入し、セキュアで使いやすく、安定した環境を実現しました。今回は、導入の経緯や効果について、デジタル推進課 情報システム係長の大和田貴敬氏とデジタル推進課 デジタル推進係 副主査の白井宏和氏にお話をうかがいます。

※Secure Gateway Suiteは、InterSafe WebFilter、InterSafe WebIsolation、InterSafe FileSanitizer Powered by OPSWATのパッケージ製品です。

写真:福島県 南相馬市 復興企画部 デジタル推進課 情報システム係長 大和田 貴敬 氏/副主査 白井 宏和 氏
福島県 南相馬市
復興企画部 デジタル推進課 情報システム係長 大和田 貴敬 氏/副主査 白井 宏和 氏

既存の仮想ブラウザ製品について
使い勝手の悪さから不満の声が高まる

お二方の所属するデジタル推進課とはどのような部門なのでしょうか。

大和田氏

(大和田氏)デジタル推進課は、庁内のシステムを総括的に管理している情報システム係と、自治体DXを推進するデジタル推進係、統計調査やオープンデータ推進を担当する統計係があります。システム 運用を委託している協力会社のSEも含めると、13名の組織です。

2022年度にDX推進体制を整え、BPRをはじめ自治体DX推進に取り組んでいます。

今回の導入の背景について教えてください。

白井氏

(大和田氏)総務省が発表した「自治体情報システム強靭化向上モデル(3層分離)」に適合するため、南相馬市でも2017年に仮想ブラウザ製品を導入しました。しかしこの製品は使い勝手が悪く、現場の職員からさまざまな不満が出ていたのです。

(白井氏)中でもログインに関するクレームが多かったですね。ログイン時にIDとパスワード、サーバー設定(IP)などを入力してから接続する方式でした。そのため普段はショートカットを作成し、パスワードの入力のみでログインできるようにしていたのですが、端末を交換するとショートカットは失われてしまいます。こうなるとまたすべての項目を入力する必要があるため、あまり端末に詳しくない職員では対応が難しく、ログインできないという問い合わせがしばしばありました。

もう一つ、ファイルのダウンロードにも問題がありました。ファイルを自動で無害化できなかったのです。そこで、インターネット接続端末でファイルをダウンロードした際には、セキュリティクラウドにアクセスし、落としたファイルをアップロードして無害化処理。さらに、LGWAN接続端末から再びファイルをダウンロードするという手順を踏んでいました。これでは二重の手間がかかってしまうため、頻繁にファイルをダウンロードしている部署には大きな負担となります。

このほか、文字入力ができなくなる、フリーズしてしまうなど、システムが不安定になるときがあり、何度かベンダーに調査を依頼したものの、なかなか改善されませんでした。そこで、できるだけ簡単に使え、安定して稼働する製品がないか探すことにしたのです。


使い勝手の良さなどを評価し、
SGSに切り替え

SGS導入までの経緯を教えてください。

(大和田氏)導入した仮想ブラウザ製品のサポート終了が迫ってきたことから、2021年秋より次期システムについて具体的な検討を開始しました。選択肢としては、既存製品を更新するか、新しい製品へ切り替えるかでしたが、現場の職員からは使い勝手の良い製品を求める声が大きかったですね。

(白井氏)2022年の春ごろから複数のベンダーに声をかけ、5社から提案を受けました。使い勝手とコストを選定のポイントとし、市の環境で問題なく稼働するのかあらかじめテストしました。その上で、プロポーザル方式によりSGSを提案した東日本電信電話株式会社(NTT東日本)を採用しました。なお選定の際には、私たちデジタル推進課だけでなく、他部署の職員にも実際に製品に触れてもらい、使い勝手を確認してもらっています。

どのような点からSGSを評価されたのでしょうか。

(大和田氏)第一に、ファイルダウンロード時に無害化処理する手間が一切かからないことです。無害化されたファイルがLGWAN環境に自動で転送されるので、インターネット接続端末とLGWAN接続端末を行き来してファイルを都度受け渡しする必要がなくなり、ユーザーの使い勝手が大きく向上します。

(白井氏)また、従来は担当者が変わるたびに個々のユーザー登録が必要でしたが、SGSは利用者の情報や権限などを一元管理するActiveDirectory(AD)連携が可能なため、入力の手間を大きく省くことができます。また、ログインも容易で、各種の操作に対して細かな設定ができる点も評価しました。


ファイルを自動で無害化
サポート負荷も大幅に軽減

導入のスケジュールについて教えてください。

(大和田氏)2022年9月にSGSの採用を決定しました。既存製品のサポートが切れる2023年1月に間に合うよう切り替えを完了させました。作業自体は概ねスムーズでしたね。

SGSの導入によって得られた効果は何でしょうか。

白井氏

(白井氏)ファイルのダウンロード時に自動で無害化されるため、ファイル無害化システムを経由させるといった余計な手間がかからなくなりました。これはトータルで考えると相当な時間節約になっていると思います。

(大和田氏)かつては私たち管理側も、ダウンロードに関する問い合わせ対応に多くの時間を取られていました。それがSGSの導入でなくなったことで、大幅に負荷が軽減しました。また、システムも以前と比べてずっと安定しています。

(白井氏)SGS導入前は、災害時にインターネットで情報収集をしようとしてもつながらず、災害対応の部署からクレームを受けたことがありましたが、今はアクセスが集中する時間帯でもそうしたトラブルはありません。また、年に一回は法定点検に伴う停電があるのですが、既存製品では手動で対応していました。それも今では自動でシャットダウン、電源の復旧後はリブートまで行ってくれるため、手間が省けています。

(大和田氏)以前は、複雑な設定変更を行う際には、ベンダーに依頼しなければなりませんでしたが、今はほとんどの作業を自分で対応できるようになりました。コマンドを入力する必要があった作業も、GUIで操作可能になりましたし、分かりやすい手順書も用意してもらっています。

(白井氏)既存製品は対応するブラウザがFirefoxだけで、そのバージョンアップにも手間がかかっていました。一方、SGSは複数の主要なブラウザに対応しており、今ではMicrosoft Edgeを市標準のブラウザとして使っています。


DX推進への取り組みを支えるSGS

今後の展望についてお聞かせください。

大和田氏

(白井氏)いま市が取り組んでいるDXの推進を、SGSが支えてくれています。DXの推進にあたっては、SaaSをいっそう活用していく必要がありますが、セキュアで使い勝手に優れた情報システムが安定して稼働するようになったことで、安心してサービスを利用できる環境が実現したと考えています。

(大和田氏)今回、SGSはセキュリティと利便性を高いレベルで両立してくれました。ALSIには、さらに製品の使い勝手を高めるなど、その底上げを期待しています。


福島県 南相馬市

https://www.city.minamisoma.lg.jp/

所在地:福島県南相馬市原町区本町2-27

2006年に旧小高町、旧鹿島町、旧原町市の1市2町が合併して誕生。一千有余年の歴史を持つ伝統の祭「相馬野馬追」はあまりにも有名です。2011年に起きた東日本大震災では大きな被害を受けましたが、復興に向けて着実に歩みを進めています。2022年3月には、「100年のまちづくり」を見据えた持続可能な地域づくりのため、日本で唯一の「事業構想」と「構想計画」を研究する教育機関である事業構想大学院大学と「地方創生及び人材育成の推進に係る連携協定」を締結。共同でプロジェクト研究を進めています。

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