ECOASクレームマネジメント | 導入事例

TBグローバルテクノロジーズ株式会社

TBグローバルテクノロジーズ株式会社

情報共有の「強化」と「仕組み化」に
取り組み、競争力を強化する。

LNGや原油などのエネルギー資源を運ぶために必要な流体荷役装置「ローディングアーム」を主力商品に、世界のエネルギーの安定供給を支えている機械設備メーカー、それがTBグローバルテクノロジーズ株式会社です。

同社の品質保証部では、品質マネジメントシステムに基づいた品質検査、不具合への対処と再発防止策の検討・実施などの業務を通して、品質管理を徹底させています。しかし、将来的に大きな資産となりうる品質のナレッジを活用できる状態になっていないという課題を抱えていました。

そこでアルプス システム インテグレーション株式会社(以下、ALSI)が提供する「ECOASクレームマネジメント」を導入。情報共有の「強化」と「仕組み化」により、情報の資産化ができる体制を整えました。「ECOASクレームマネジメント」を選んだ理由、導入の効果、将来の展望について、品質保証部 部長の内藤夏樹氏にお話を伺います。

写真:TBグローバルテクノロジーズ株式会社 品質保証部 部長 内藤 夏樹 氏<br /><br>(インタビュアー)<br>アルプス システム インテグレーション株式会社<br />セールス&マーケティング統括部<br />営業部 エンタープライズ営業課<br />藤村 圭
TBグローバルテクノロジーズ株式会社
品質保証部 部長 内藤 夏樹 氏

(インタビュアー)
アルプス システム インテグレーション株式会社
セールス&マーケティング統括部
営業部 エンタープライズ営業課
藤村 圭

"すべての次工程に安心を"をテーマに
不適合事象対応のアフター情報を
社内共有する仕組みをつくる

品質保証部の取り組みについてお聞かせください。

私たちは、「ローディングアーム」を主力商品として、世界のエネルギーの安定供給を支えている機械設備メーカーです。製品の設計、開発、製造から販売、施工、アフターサービスまで、すべてのバリューチェーンをつなげて提供しています。

世界中に競合が存在する中で、当社がお客さまから選ばれる理由の1つは、「品質の高さ」にあります。長く安心して使っていただける製品をお届けできることが当社の強みです。「ローディングアーム」は受注から納品まで数多くの工程を経て完成します。世界のエネルギー社会を支える製品であるからこそ、各工程における徹底した品質管理が必要不可欠。品質マネジメントシステムを定着浸透させていくことが、私たち品質保証部の重要なミッションです。「安心」「挑戦」「QMS」「コンプライアンス」「再発防止」の5つの品質目標を軸に、品質管理に関するさまざまな業務を通じて、"すべての次工程に安心を"届けられるよう、日々業務に取り組んでいます。

「ECOASクレームマネジメント」を導入しようと思った背景を教えてください。

品質保証とは、「お客さまに安心して使っていただける製品の提供を請け負う」という意味です。具体的な役割としては、大きく2つあります。1つは常に品質の良い製品を生み出す仕組みをつくり、手順通りに実行できるよう検査・管理すること。もう1つは、不具合が起きたときに適切な処置をしたうえで、再発防止策を講じることです。

「各工程で検査を行ったときに不良品が見つかった」あるいは「お客さまから製品に対してクレームをいただいた」といった不具合は、どうしても起こってしまいます。その起こった事象に対しての処理スピードは速かったのですが、「どう処理されたか」「どんな再発防止策を打って、どんな効果が得られたか」といったアフターストーリーが社内で共有されていないことが課題でした。

クレーム自体はネガティブな事案ですが、クレーム対応ノウハウの蓄積は会社の組織の財産に変わるものです。その財産の元になる情報が社内に点在している状態では、有効活用できず、「もったいない」と思っていました。もちろん品質マネジメントシステムに適合しない、つまり不適合になった事象に関する再発防止策は、ルールに従ってつくられ、メールなどで報告されるようになっていました。

でもそれだけでは、なかなか伝わりづらい状況です。私自身、後日談的に意外なところから情報を得て、「それ、あのときに言ってほしかった!」と思うことが何度もありました。そんな経験から、誰もがすべての情報を簡単に「見て、触れる」ITサービスを導入したいと考えたのです。


ワークフロー化により、
誰もがスピードを持って
不適合事象に対応できる体制を実現

さまざまな製品がある中で、ECOASクレームマネジメントを選んだ理由は何でしょうか。

サービスを導入するにあたって外せない条件が2つありました。1つはライセンスの人数制限がないことです。事前に社内アンケートを取ったところ、「過去の失敗の情報を自分の業務に生かしたいですか?」という問いに対してポジティブなフィードバックが90%以上あったため、社員全員で使うことを前提としました。

2つ目の条件は、Webシステムであることです。PCにアプリケーションをインストールするタイプの製品では、PCを開き、アプリを立ち上げないと見られません。積極的に情報を取りに行く必要があるため、結局メールで送るのとあまり変わらないことになってしまいます。Webサイトを開くと、最近起こったことがトピックとして表示されるような仕組みを理想としました。

その点で、ECOASクレームマネジメントは、使用可能なライセンス数に制限がなく、Webシステムであるうえに当社独自の開発要件を追加することができます。決裁の仕組み化の柔軟性や、持続的なサポート体制があることも好印象でした。総合的に考えて、複数社の選択肢の中からALSIのECOASクレームマネジメントに決めました。

品質保証という業務領域をIT化する狙いはどこにあったのでしょうか。

私たちが実現したかったのは、「情報共有の強化」と「情報共有の仕組み化」です。 ECOASクレームマネジメントは、不適合事象を軸に、原因や分析結果、再発防止策などの一元管理が可能です。作業の名前や部品の名前などで検索することで、得たい情報を瞬時に得られるため、「情報共有の強化」につながっています。また、使えば使うほど情報が蓄積されてデータベースとしての価値が向上します。過去のさまざまな事例をもとに、各自が不適合事象に対してスピーディにより良い対処法をアウトプットすることができます。それだけではありません。データベースを活用して不適合事象の発生を事前に防止することも可能です。製品の品質はもちろん製造プロセスの品質も向上し、「TBグローバルテクノロジーズに頼んでおけば確かなものをつくってくれる」というブランド価値が高まれば、これは当社にとって大きな財産になります。

次に、「情報共有の仕組み化」について。これまでは不具合やクレームがあったとき、品質保証が直接その案件に介入し、担当部門や関連部門の横のつながりを駆使しながらスピード感を持って対処してきました。でもその中の1人が欠けると、そのアナログな仕組みは崩壊し、納期の遅延などお客さまに迷惑をかけてしまうことになります。「このままだと、もし私が明日いなくなったら大変なことになる」と、真面目に思っていました。情報の蓄積、情報の知識化、知識の活用、このサイクルを完全にワークフロー化して誰でも不適合事象に対応できる状態にしたい。それが、今回のシステム導入の狙いです。

ECOASクレームマネジメントの評価と、今後の期待についてお聞かせください。

クレームをいただいたとき、問題解決のスピードが速ければ速いほどお客さまは安心されると思います。システム導入により、不適合事象への対応は「業務をよく知るスーパーマン」がいなくてもワークフローで回せるため、処理スピードは上がってくるでしょう。また、社員一人ひとりが、過去の事例を参考にすることで「自分も気をつけよう」となり、不適合案件の数が減少。さらに、原因を明確にすることで再発防止を徹底でき、製品の品質向上につながります。今後は製造工程だけでなく、新しい商品を作るときにもこのデータベースが活用できると考えています。設計や開発など上流の部門が品質分野における事例や課題を知ることで、次期モデルのヒントとなることを期待しています。


この事例を動画でご紹介!

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TBグローバルテクノロジーズ株式会社

https://www.tbgtech.co.jp/

所在地:〒104-0031 東京都中央区京橋2丁目2番1号京橋エドグラン28階

エネルギー分野において、その最前線で活躍する高度な技術を提供。主力製品であるローディングアームを中心としたエネルギー関連機械等の開発・製造・販売・メンテナンスサービスを通じて、世界のエネルギー社会の発展に貢献している。高い技術力に裏づけられた製品によって世界の大手重工メーカーや電力・ガス会社との信頼関係を築き、その先にあるさまざまな産業や人々の生活を支えてきた。現在は、地球にやさしい時代の新たなエネルギー社会を実現するために、革新的な製品とソリューションの開発と海外進出に注力している。

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