導入事例

東海旅客鉄道株式会社(JR東海) 様

東海旅客鉄道株式会社(JR東海) 様

鉄道工事の情報管理を支える
セキュアな環境を、
InterSafe GatewayConnectionで実現

JR東海は、紙で行っていた施工会社との工事情報の管理を効率化し、情報の一元化・共有を図るため、施工管理タブレット(iPad)を利用した「工事情報共有サービス」を導入しました。このサービスの導入にあたっては、同社の高いセキュリティ基準を満たすことが必須だったため、アルプス システム インテグレーション(以下、ALSI)のクラウド型Webフィルタリングサービス「InterSafe GatewayConnection(以下、ISGC)」を採用しました。これにより、セキュアな環境のもとで大幅な業務効率化、迅速な意思決定が可能になりました。今回は導入の経緯について、建設工事部 土木工事課の佐々木 敦司 氏と小林 史 氏にお話をうかがいます。
建設工事部 土木工事課 担当課長 佐々木 敦司 氏/小林 史 氏

iPadの導入にあたり、
厳しいセキュリティ要件を満たす必要が生まれる

建設工事部の役割について教えてください。

佐々木氏

このように多くの工事を限られた人員で推進するため、2019年、ICT技術を導入して生産性向上を図るべく、土木工事課内に効率化推進担当課が新設されました。以来、工事の施工管理におけるペーパーレス化や情報の一元化・共有の仕組み、点群データやBIM/CIMを活用した施工管理業務の効率化に向けた取り組みを推進しています。

片田氏

「InterSafe GatewayConnection(ISGC)」を導入した背景を教えてください。

佐々木氏

従来、工事に関する情報は紙ベースでやり取りし、承認等もハンコを使っていたのですが、書類や図面を印刷して現場に持参するなどの手間が発生するため、およそ効率的とはいえませんでした。そこで、資料をデータ化し業務の効率化を図るべく、SaaSサービスの利用を検討したのですが、当時の社内システムはオンプレミスが基本で、インターネットに接続ができる端末の数も限られていました。このような環境では、せっかくSaaSサービスを導入しても十分に利用できません。

そこで、主に施工管理に活用することを目的にタブレット(iPad)を導入することを検討しました。その際に当社の定める厳しいセキュリティ要件をクリアする必要があり、クラウド型Webフィルタリングを導入することになりました。


ALSIの実績と信頼のあるWebフィルタリング機能に加え、
個別対応における手厚いサポートを評価

「InterSafe GatewayConnection(ISGC)」を選定した理由についてお聞かせください。

佐々木氏

iPadの導入に際しては、社内の情報システム部門からウイルス対策、特にマルウェアを確実に遮断できることが求められました。加えて、私たちが指定したカテゴリのWebフィルタリングがしっかり効くことも必須の要件とし、ISGCを含めた3製品について比較・検討を行いました。

ISGCを選んだ理由ですが、当社は以前よりALSIのサービスを利用しており、ALSI製品のWebフィルタリング機能については既に実績と信頼があったことが挙げられます。

また、もう一つのポイントとなったのが個別のサポート対応です。私たちはITが専門分野ではありませんので、Webフィルタリングの導入、設定を自前で行うことが難しいのですが、実績が豊富なALSIはそういった面での手厚いサポートが期待できます。たとえば今回、iPadでは「工事情報共有サービス」やクラウドカメラ、クラウドストレージサービスおよびそれらの認証サービス等、複数のサービスを利用しています。これは全て既存のSaaSサービスを連携させて利用しており、各サービスを利用する際にWebフィルタリングで規制されるなどの事態も想定されます。こうしたトラブルの際でも、ALSIには原因の切り分けまで含めて手厚くサポートしてもらえると判断しました。

導入のスケジュールを教えてください。

佐々木氏

工事情報共有サービスのプロジェクト自体は、2019年にスタートしました。それからタブレットの導入やSaaSサービスの利用が決まり、ALSIにISGCについて問い合わせを行ったのが2020年のことです。その後、MDM(モバイルデバイス管理)環境下での使用性のテストも兼ねて、100ユーザー程度のスモールスタートで試行しました。このときは建設工事部に加えて複数の部署にISGCを導入したiPadを20台ずつ配布しています。

片田氏

小林氏

試行の結果、使用性に大きな問題は発生せず、利用する工事件名の範囲を拡大して導入していくことにしました。以後、段階的に追加導入する部署も増え、現在のユーザー数は2,600程度で、建設工事部をはじめ、10を超える部署で導入されています。


iPad導入により工事情報共有サービスの利用が可能に、
業務の効率化に大きく貢献

iPadを導入した効果について教えてください。

佐々木氏

工事情報共有サービスの利用が可能になり、業務効率は大きく改善しました。紙ベースの時代は、一つの工事だけでも、契約書、図面、届出書、報告書などの各種工事書類の量は膨大な量で、その保管場所の確保も課題になるほどでした。また、社内の書類確認はスタンプラリーのようにやりとりをしていたほどです。また、目当ての書類を探し出す手間や紛失のリスクなどもあり、チューブファイルに細かくインデックスを貼り付ける業務も発生していました。こうした課題が解消し、情報の一元化と共有が実現しました。

小林氏

大量の書類や図面を現場に持ち出すのは難しいため、以前は、一度現場に出てしまうとそれらを参照する手段がなく、都度会社に戻ってから確認していました。今ではこうしたデータを現場からでも見られるようになり、業務の効率化が進みました。

佐々木氏

確認や承認の待ち時間がなくなったことも大きいですね。かつては現場から会社に戻ってからでないと確認や承認がもらえませんでした。しかし、今では現場から即時に情報を共有することが可能となりました。

また、現場に設置したクラウドカメラをiPadで閲覧することで、いつでもどこからでも現場状況を確認できることもメリットです。また、従来は状況確認のために現場を撮影したデータは、カメラを事務所に持ち帰ってPCにデータを取り込んでいました。その際に使うカメラも台数制限があり、利用には予約が必要でしたが、今はiPadだけで完結できるようになりました。このほか、「点群データ(物や空間を3次元座標の点の集合体として記録したデータ)」を活用したサービスの利用も進み、iPadで計測や分析を実施するケースも増えています。

御社のパートナーにとってもiPad導入の効果はあるようですね。

佐々木氏

今回の工事情報共有サービス導入には、人手不足が深刻化する中、施工会社の業務削減も狙いの一つでした。実際、書類の印刷が不要になったことだけでも、業務の省力化に繋がっています。打ち合わせについても、資料や写真をその場で共有し確認できるため、説明に要する時間も少なくなり、作業時間の短縮に繋がりました。

こうした業務効率化のメリットを享受できるのも、ISGCによってセキュアな環境が担保されているおかげです。

今後の展望とALSIへの期待についてお聞かせください。

佐々木氏

私たち建設工事部土木工事課が管理を担当する施工管理タブレット(iPad)は、今回の導入でほぼ必要な部署に行き渡ったと考えています。

小林氏

申請こそ必要ですが、承認されれば新たにアプリケーションを利用できるようになりました。ISGCによってセキュアな環境を確保しつつ、さまざまな部署のニーズに適うアプリケーションや最新の技術を導入することで、業務のさらなる効率化を進めていきたいと考えています。

私はiPad導入後に前任者から業務を引き継いだのですが、状況があまりよく分からない中、ALSIには丁寧にサポートしてもらい非常に助かりました。セキュリティ分野は範囲が広く、常に変化しているので、これからも最新情報を教えていただけると有難いですね。

提供:JR東海

東海旅客鉄道株式会社(JR東海) 様

所在地:愛知県名古屋市中村区名駅1-1-4 JRセントラルタワーズ

1987年4月、国鉄の分割民営化により設立。以来、日本の大動脈である東京~名古屋~大阪を結ぶ新幹線輸送、および東海地区を中心とする在来線輸送を担うとともに、沿線都市と移動の価値向上を目指したグループ事業を展開してきました。現在、建設が進む超電導リニアによる中央新幹線の実現は、既存の新幹線と合わせて三大都市圏の輸送を二重系化した上で1つの巨大都市圏とするなど、日本の経済・社会活動の活性化へ大きく貢献することが期待されています。

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