株式会社オービス
公共のお客様を対象としたSIerとして
SCS評価制度に対応
業務効率を損なわず情報漏洩を防ぐ
セキュアな環境を実現
事業部 次長(事業企画担当)
森原 崇文 氏
情報漏洩対策や内部不正対策の一環として、
ファイル暗号化製品の導入を検討
まずは御社の事業内容や特徴についてお聞かせください。
当社は1988年に「株式会社岡山広域産業情報システム」として設立され、岡山県が全国に先駆けて整備を進めた地域情報網「岡山情報ハイウェイ」に創始期から参加。その基盤整備・運用をはじめ、さまざまな先進的な取り組みの一翼を担ってきました。現在は、地方自治体や教育委員会、その周辺の外郭団体など主に公共のお客様に向けて、ICT基盤事業、サイバーセキュリティ事業、地域連携事業、システム導入支援事業、先進技術調査・評価事業などを展開しています。
当社の強みは、コンサルティングから設計、構築、運用・保守に至るまでのすべてのフェーズを一貫し て自社で対応できる点にあります。また、常に最新の技術動向にもアンテナを張っており、社内で検証を重ねた上でお客様に提供することで、より安全で快適なICT環境の実現を目指しています。

ファイル暗号化製品の導入を検討された背景を教えてください。
公共団体や教育機関のお客様は扱うデータの機密性が極めて高く、個人情報や行政情報、児童・生徒のデータなどを守るために厳格なセキュリティ対策を求めます。しかし、昨今のサイバー攻撃は進化スピードが速く、100%防ぎ切ることは不可能です。こうした状況もあり、予期せぬ情報漏洩が発生した場合でも、ファイルの暗号化により中身を読み取られることを防ぐ“最後の砦”として、ファイル暗号化の必要性を強く感じるようになりました。
また近年、人材の流動化が進む中、内部からの情報漏洩リスクにも備える必要があります。悪意の有 無に関わらず、機密データが外部に持ち出されるリスクも存在するため、システム的な歯止めをかけたいと考えました。
─具体的な検討をスタートしたきっかけは何だったのでしょうか。
これまでもファイルの暗号化を検討したことはありましたが、運用負荷の増加や業務効率への影響が懸念され、導入を見送っていました。
しかし、サイバー攻撃等の脅威がさらに高まる中で、当社の事業を継続・拡大していくためにも、社内のセキュリティレベルをさらに引き上げていく必要があると考え、ファイル暗号化製品の検討に本腰を入れることにしました。
オフラインでも利用可能な点に加え、
業務に影響しない使い勝手の良さなどを評価
製品の選定において、最終的にInterSafe FileProtectionを採用された理由は何でしょうか。
主に以下の3つの要件をポイントに選定を進めました。
①使い勝手がよく業務効率を低下させない
②ネットワーク接続していないローカル環境でも作業が継続できる
③適切なコストでセキュアにデータを利用できる
当社の場合、ネットワーク構築やトラブルシューティングのため、あえてインターネットに接続できな い環境で作業することがあります。そうした環境でファイルが開けないようであれば、作業が進められません。また、ファイルサーバーアプライアンス上での動作が可能であることが絶対的な条件でした。
InterSafe FileProtectionは、私たちが求めた要件を見事にクリアしていました。その中でも最大の決め手になったのは、オフラインでも一定期間はキャッシュの利用で暗号化されたファイルを開けるため、ネットワークに接続されていない環境でもスムーズに業務が継続できる点です。検証の結果、ファイルサーバー上でも問題なく機能することが分かったことも大きいですね。加えて、ユーザーが暗号化を意識せず利用できる点、コストパフォーマンスが非常に優れている点なども評価し、採用を決めました。
導入の流れについて教えてください。
実は、当社のお客様である某教育委員会からもファイルの暗号化対策についてご相談をいただいていました。そこで、ユーザー/ベンダーの双方の立場から製品の検討を進めていたのですが、2024年春に開催されたイベントで、教育委員会の関係者と共にA L S I のブースを訪れた際、InterSafe FileProtectionの存在を知りました。
当社は、まず自社でしっかりと検証し、本当に信頼できるもの、かつ現場の運用負荷が高くないものをお客様に提供するという方針を持っています。今回の社内への導入も、ファイル暗号化に関連したノウハウを社内に蓄積するという目的がありました。そこで、実際に検証用製品をお借りし、社内で細か な動作やオフライン環境での挙動を確認、ストレージとの連携なども徹底的にテストしました。その結果を踏まえて、2025年2月に正式に採用を決定。同年春から全社的な運用をスタートしました。
業務効率への悪影響なしにセキュアな環境が実現
「SCS評価制度」への対応にも貢献
導入の効果についてお聞かせください。
特に高く評価しているのは「ユーザーが暗号化を全く意識せずに利用できる」ことです。現在、全社員約50名が利用していますが、ユーザーはこれまでと同様、ファイルをダブルクリックするだけで開くことができ、保存すれば自動的に暗号化されます。変化といえばファイルのアイコンに小さな鍵のマークが付く程度で、パスワードの入力や専用ソフトの起動といった手間はなく、業務効率への影響は一切ありません。現場からも操作感は全く変わらないと好評です。
管理側の立場からいえば、セキュアな状態が担保されているという点で大きな安心感があります。万が一、社員が誤って機密ファイルをメールに添付して社外へ送ってしまったり、USBメモリ等で意図的に持ち出したりしても、クライアントプログラムがインストールされていない社外の環境では中身を見ることはできません。また、暗号化や復号の操作ログの取得により、誰がどのファイルを操作して暗号化の解除をしたのかを把握・調査することができるため、ファイルの不正な持ち出し等の内部不正に対する抑止力としても機能します。このように、ファイルが外部に流出しても安全を担保できる仕組みや意図的に持ち出しにくい環境が実現したことで、管理側の精神的な負担も軽減されました。
もう一つの大きな効果は、「SCS評価制度」への対応です。今後、顧客との取引を行う際には、この評価制度の水準を満たすことが重視されると考えています。InterSafe FileProtectionは、SCS評価制度への対応において有効なソリューションの一つであり、取引先との信頼構築に効果的だと考えています。
自社への導入の経験を活かし、
自治体への提案ソリューションへ積極的に組み込んでいきたい
今後、商材としてのInterSafe FileProtectionの活用はどのようにお考えですか?
これまで自治体や公共機関は「三層分離」によってセキュリティを担保してきました。しかし近年、業務の効率化やクラウドサービスの普及を背景に要件が緩和され、1台の端末で外部とデータをやり取りする機会が増加する可能性が高くなっています。外部との接点が増えれば必然的に情報漏洩のリスクも高まるため、万が一に備えたファイル暗号化のニーズは高くなると思います。
一方で、新たなセキュリティ対策の導入については、現場の使い勝手や運用面の負荷などを懸念されているお客様も少なくありません。そうした意味でも、今回の導入を通じてInterSafe FileProtectionが優れたソリューションであることを私たち自身が体感できたことは大きな意味を持ちます。当社が利便性を損なわずに高いセキュリティレベルを実現できたことは、提案において強い説得力になりますので、InterSafe FileProtectionを提案ソリューションへ組み込み、提供していきたいと考えています。
株式会社オービス
所在地:岡山県岡山市北区大内田675 TELEPORT岡山3F
1988年、「株式会社岡山広域産業情報システム」として設立し、2002年に現在の社名に変更しました。コンサルティングから設計、構築、運用・保守に至るまでのすべてのフェーズを一貫して自社で行うことができるのが強みで、現在は長年培ってきた豊富な経験と高度なノウハウを活かし、ネットワークや仮想化、サイバーセキュリティ、AI など最新の技術を活用したシステムの提案など、I CTインフラ全般にわたって幅広いサービスを提供しています。