経費精算システムをリプレイスする前に確認すべき
よくある3つの課題とは?
経費精算システムを導入したものの、実際に運用を続ける中で、想定していなかった課題が明らかになることがあります。
・ 導入や設定を自社だけで進めることになり、担当者の負担が大きい
・ グループ会社へ展開したところ、予想以上にコストや管理工数がかかった
・ 組織変更のたびに、マスタや承認ルートの変更作業に追われている
・ 問い合わせからの回答に時間がかかり、運用上の問題をすぐに解決できない
・ 現在の経費精算システムが自社の成長や組織変化に合わなくなってきた
経費精算システムは、一度導入すれば終わりではありません。導入後も安定して運用できるか、組織やグループ会社の変化に対応できるかといった点まで考える必要があります。
現在のシステムに課題を感じていても、別のシステムへの移行には設定変更やデータ移行、利用者への周知などが伴うため、リプレイスを先送りしている企業も少なくないでしょう。
本記事では、経費精算システムをリプレイスする際に見落としやすい課題について、代表的な3つの観点からご紹介します。
経費精算システムのリプレイスを検討するきっかけ
経費精算システムを利用していても、すべての業務が効率化されるとは限りません。
たとえば、導入当初は問題なく運用できていても、従業員数の増加や組織変更、グループ会社への展開などにより、当初は想定していなかった負担が発生することがあります。
また、経費精算システムは、各サービスで申請・承認などの基本機能が似ていても、次のような面で違いがあります。
・ 導入時・導入後のサポート体制
・ グループ会社へ展開する場合の契約形態
・ 複数法人を管理するための機能
・ 組織変更・人事異動に伴うマスタ更新の方法
・ 会計システムとの連携方法
・ 各種設定の変更しやすさ
現在表面化している問題だけでなく、今後の事業拡大や組織変更も見据えて、自社に合ったシステムかどうかを見直すことが重要です。
課題1.サポート範囲が限定的で、導入・運用の負荷が大きい
経費精算システムの導入には、さまざまな準備が必要です。
具体的には、導入スケジュールの策定、社内規程や業務フローの整理、従業員・組織マスタの登録、承認ルートの設定、会計システムとの連携、利用者向けマニュアルの作成などが挙げられます。
これらの作業を自社だけで進めようとすると、経理部門や情報システム部門に大きな負担がかかります。
特に、システム提供会社から受けられる支援がマニュアルやドキュメントの提供に限られている場合、担当者自身が作業内容や進め方を判断しなければなりません。
その結果、次のような問題が発生する可能性があります。
・ 導入工程やタスクに漏れが生じる
・ システム設定をやり直すことになる
・ 想定していた導入スケジュールに間に合わない
・ 特定の担当者に導入ノウハウが集中する など
また、確認すべきなのは導入時のサポートだけではありません。
導入後も、組織変更や社内規程の改定に伴う設定変更、不具合や操作方法に関する問い合わせなどが発生します。問い合わせからの回答に時間がかかったり、メールだけでは問題を解決できなかったりすると、運用開始後も経理部門や情報システム部門の負担が続くことになります。
経費精算システムをリプレイスする際は、機能だけで判断するのではなく、導入から安定運用まで、どのような支援を受けられるかを確認することが重要です。
課題2.グループ会社への展開で、コストと管理工数が増える
親会社で導入した経費精算システムを、グループ会社にも展開するケースがあります。
システムを共通化することで、グループ全体の経費精算業務を効率化しやすくなる一方、契約形態や管理方法を十分に確認せず展開すると、想定以上のコストや運用工数が発生する可能性があります。
例えば、グループ会社ごとに個別契約が必要なシステムでは、それぞれの会社で初期費用や利用料が発生する場合があります。
さらに、会社ごとに設定やアカウントが分かれていると、次のような負担も生じます。
・ 各社で個別に初期設定を行う
・ 会社ごとに契約・更新手続きを行う
・ 複数のID・パスワードを管理する
・ 各社のシステムへ個別にログインする など
グループ全体の効率化を目的に同じシステムを導入したにもかかわらず、契約や運用が会社ごとに分断されているために、管理業務がかえって増えてしまうケースも考えられます。
現在はグループ会社が少ない企業でも、事業拡大やM&A、組織再編によって、今後グループ会社が増える可能性があります。
そのため、経費精算システムをリプレイスする際は、現在の利用人数や組織構成だけでなく、将来のグループ展開も想定しておくことが大切です。
課題3.組織変更に伴うマスタ更新に工数が集中する
新年度の組織変更や人事異動に伴い、経費精算システムでも組織情報や承認ルートなどのマスタを更新する必要があります。
従業員数が多い企業や、組織変更の頻度が高い企業では、短期間に大量の情報を更新しなければならないことがあります。
マスタを事前に登録し、指定した日付に反映する機能がない場合、組織変更の直前や当日に作業が集中します。その結果、次のような問題が起こりやすくなります。
・ 経理部門や情報システム部門に負担が集中する
・ マスタの登録ミスや更新漏れが起こる
・ 組織変更前の申請が新しい承認ルートへ回ってしまう
・ 過去の申請時点における組織・権限を確認できない など
特に注意したいのが、組織変更をまたぐ経費申請です。
例えば、組織変更前に申請された経費を、組織変更後に承認するケースがあります。このとき、システムが現在の組織情報しか保持していないと、申請時点とは異なる承認者や部門で処理される可能性があります。
こうした問題は、経理担当者の確認・修正作業を増やすだけでなく、承認漏れや誤承認につながるおそれもあります。
経費精算システムを見直す際は、日常的な申請・承認の操作性だけでなく、組織変更時にマスタをどのように更新・管理できるかも確認しておきたいポイントです。
リプレイス時は、現在の不満だけで判断しない
経費精算システムのリプレイスでは、現在発生している課題を解決することが第一の目的となります。しかし、目の前の問題だけを基準にシステムを選ぶと、導入後に別の課題が発生する可能性があります。
例えば、操作性を重視して選んだものの、導入支援が十分ではなかったというケースや、現在の会社単体では問題なくても、グループ会社へ展開する際に契約・運用上の制約が判明するケースが考えられます。
そのため、リプレイスの検討時には、少なくとも次の観点を整理することが重要です。
リプレイスの検討では、現在発生している不満だけでなく、導入時・導入後に必要な支援、将来のグループ展開、組織変更時の運用なども整理する必要があります。
ただし、どの項目を重視すべきかは、企業規模や組織構成、現在の運用によって異なります。具体的な確認項目や比較のポイントについては、ホワイトペーパーで詳しく解説しています。
まとめ
経費精算システムは、導入時には問題がなくても、運用を続ける中で、組織や事業の変化に対応できなくなることがあります。
特に、次のような課題がある場合は、現在のシステムや運用を見直すタイミングかもしれません。
・ 導入・運用に関する社内負担が大きい
・ システム提供会社のサポートが十分でない
・ グループ会社への展開にコストや工数がかかる
・ 複数会社のIDやアカウント管理が煩雑になっている
・ 組織変更のたびにマスタ更新の負担が発生する
・ 過去の組織情報や承認ルートを適切に管理できない
リプレイスを成功させるためには、現在の不満を解消するだけでなく、導入後のサポート、グループ展開、将来の組織変更まで想定してシステムを比較することが重要です。
より詳しい成功ポイントや具体的に確認すべき項目を知りたい方は、以下のホワイトペーパーをご覧ください。