コラム

業務改善

グループ会社へ経費精算システムを段階導入するには?
スモールスタートで失敗を防ぐ進め方

グループ全体の経費精算業務を効率化するため、各社で利用している経費精算システムを統一したいと考える企業は少なくありません。

しかし、グループ会社ごとに経費規程や承認フロー、組織構成、利用人数、会計システムなどが異なる場合、すべての会社へ同時に新しいシステムを導入することが難しい、と考えている担当者も多いと思います。

 

対象となる会社が多いほど、各社との調整やシステム設定、データ移行、利用者への説明なども必要になります。

全社一斉導入にこだわることで、かえって導入計画が進まなくなったり、現場の理解を十分に得られないまま運用を開始したりする可能性もあります。

 

そこで検討したいのが、一部のグループ会社から先行してシステムを導入し、少しずつ対象を広げていく「段階導入」というアプローチです。

 
本記事では、グループ会社へ経費精算システムを段階的に導入するメリットや、導入前に整理したい項目、先行導入する会社の選び方、システム選定時に確認したいポイントについて解説します。

グループ会社への一斉導入が難しい理由

グループ会社であっても、経費精算の運用がすべて同じとは限りません。

例えば、会社ごとに次のような違いが存在します。

・ 経費規程や支給基準
・ 申請項目や申請方法
・ 承認フローや承認権限
・ 勘定科目や税区分
・ 組織構成や役職 など

こうした違いを整理しないまま、代表会社の運用をすべてのグループ会社へ一律に適用すると、各社の実務に合わず、現場の負担が増える可能性があります。

また、各社がそれぞれ異なるシステムや運用を続けた場合、契約管理、システム管理、利用者教育、法改正などへの対応が会社ごとに必要になります。代表会社やシェアードサービス部門が複数会社の経費処理を担当している場合は、会社ごとに異なるシステムや操作方法を使い分ける負担も発生します。

そのため、グループ会社の経費精算を見直す際は、単純にすべての運用を統一するのではなく、次の2点を分けて考えることが重要です。

・ グループ全体で共通化する部分
・ 会社ごとに個別の設定を残す部分

システム基盤や管理方法は共通化しながら、経費規程や承認フローなどは会社ごとに設定できる仕組みであれば、グループ全体の効率化と各社の実務への対応を両立しやすくなります。

経費精算システムを段階導入するメリット

グループ会社へのシステム導入では、最初から全社へ一斉に展開する方法だけでなく、一部の会社で先行運用を行い、その結果を踏まえて対象を広げるという「段階導入」といった方法もあります。

段階導入には、主に次のようなメリットがあります。

1.導入時の負担を分散できる

対象会社を限定することで、システム設定、利用者への説明、問い合わせ対応などを一度に行う必要がなくなります。

先行導入を通じて必要な作業や注意点を整理できれば、次の会社へ展開する際の準備もしやすくなります。

2.運用上の課題を早い段階で確認できる

事前に十分な検討を行っていても、実際にシステムを使用して初めて分かる課題があります。

例えば、申請項目の分かりにくさ、承認フローの設定不足、マニュアルで説明が不足している箇所などです。

対象を限定して運用を始めることで、グループ全体へ展開する前にこうした課題を確認し、設定や運用ルールを見直せます。

3.先行導入の結果を横展開できる

先行導入会社で使用した設定、マニュアル、説明資料、問い合わせ内容などは、他のグループ会社へ展開する際の参考になります。

また、先行導入会社で得られた効果や利用者の声を共有することで、これから導入する会社の理解も得やすくなります。

4.各社の契約状況に合わせて導入できる

グループ会社ごとに、現在使用しているシステムの契約更新時期や入れ替えの必要性が異なることがあります。

各社の状況を確認しながら段階的に展開することで、既存契約との重複や、不要な移行負担を抑えやすくなります。

段階導入を始める前に整理したいこと

経費精算システムを段階的に導入する場合、まずは対象となるグループ会社の状況を事前に把握しておく必要があります。

最初に、各社について次のような情報を整理します。

・ 現在利用している経費精算システム
・ 契約期間と契約更新時期
・ 利用人数と利用状況
・ 経費規程と支給基準
・ 申請・承認フロー
・ 勘定科目と税区分
・ 利用している会計システム
・ システム管理や問い合わせ対応の担当者
・ 組織変更や人事異動が多い時期
・ 現在の運用で発生している課題 など

現状を把握した後は、グループ全体で共通化する項目と、会社ごとに個別設定を残す項目を整理します。

共通化を検討する項目例

・ 経費精算システムの基盤
・ セキュリティに関する基本方針
・ 証憑の保存方法
・ システム管理や問い合わせの窓口
・ 操作マニュアルや利用者教育の基本部分

会社ごとの設定を検討する項目例

・ 経費規程
・ 申請項目
・ 承認フロー
・ 勘定科目
・ 税区分
・ 組織や権限
・ 会計システムとの連携方法

すべての項目を無理に統一するのではなく、共通化によって効率化できる部分と、各社の業務に合わせる必要がある部分を分けることがポイントです。

先行導入する会社はどう選ぶ?

段階導入では、最初にどの会社へ導入するか、ということが重要になります。

会社の規模だけで判断するのではなく、導入時の検証を行いやすく、その後の横展開につなげやすい会社を選びます。

例えば、次のような観点が考えられます。

・ 現在の経費精算業務に明確な課題がある
・ 既存システムの契約更新時期が近い
・ 経理部門と現場の協力を得やすい
・ 導入結果を他のグループ会社へ共有しやすい など

必ずしも、グループ内で最も規模の大きい会社から始める必要はありません。

規模が大きい会社は導入効果を確認しやすい一方、関係者が多く、調整やシステム設定が複雑になる可能性があります。反対に、規模が小さすぎる会社では、他の会社への展開に必要な課題を十分に確認できない場合があります。

先行導入会社を選ぶ際は、導入のしやすさだけではなく、そこで得られた結果を次の会社へ活用できるかという観点も必要です。

段階導入に適した経費精算システムの条件

グループ会社へ経費精算システムを段階的に導入する場合は、現在の対象会社だけでなく、将来的な会社追加や組織変更も考慮する必要があります。

システムを選ぶ際は、例えば次のような点を確認することが重要です。

1.複数法人を同じシステム基盤で管理できる

会社を追加するたびに、新しい環境や契約を個別に用意する仕組みでは、対象会社が増えるほど管理負担も増加します。

複数法人を同じシステム基盤で管理できることに加え、会社ごとの設定やデータを適切に分けられるかを確認することが重要です。

2.会社ごとの規程や承認フローを設定できる

グループ共通のシステムを利用する場合でも、各社の経費規程や組織構成まで完全に統一できるとは限りません。

会社ごとに申請項目、承認フロー、勘定科目、税区分などを設定できれば、現在の実務を考慮しながら共通基盤へ移行しやすくなります。

3.利用会社を追加しやすい

先行導入後に対象会社を広げることを考えると、新しい会社の追加に必要な契約、設定、マスタデータ登録などの手続きも確認しておく必要があります。

会社追加のたびに大規模なシステム改修が必要になる場合は、段階的な展開の妨げになる可能性があります。

BIZUTTO経費で実現するグループ会社への段階導入

BIZUTTO経費は、複数法人の経費精算を共通のシステム基盤で管理できる「マルチカンパニー機能」を備えています。

1.共通システムで各社ごとの設定で利用可能

システムは各社で共通して利用しながら、設定情報や各種データは会社ごとに管理できます。そのため、各社の規程に沿った設定や、会社ごとの仕訳データ作成が可能です。

2.会社ごとのID管理が簡単

また、1つのIDを複数の会社に所属させ、ログイン後に所属会社を切り替えることができます。複数会社の業務を担当する経理担当者にとって、会社ごとにIDやパスワードを管理する負担を抑えやすい仕組みです。

3.IDの世代管理が可能

さらに、BIZUTTO経費では、組織や所属、役職などの情報を世代ごとに管理できるため、組織変更や人事異動が発生する場合も、変更前後の情報を考慮した運用が可能です。

グループ会社ごとに導入時期が異なる場合でも、システム基盤を共通化しながら、各社の状況に合わせて順次展開することで、導入時の負担を分散できます。

グループ全体の経費精算システムを一度に入れ替えることが難しい場合は、先行導入会社で運用方法を検証し、その結果をもとに他の会社へ展開する方法を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

グループ会社への経費精算システム導入では、最初からすべての会社へ一斉導入する方法だけが選択肢ではありません。

各社の経費規程、承認フロー、利用人数、会計システムなどを整理したうえで、先行導入会社から運用を開始し、結果を確認しながら対象を広げる方法もあります。

段階導入を進める際は、グループ全体で共通化する部分と、会社ごとに個別設定を残す部分を整理することが重要です。

また、経費精算システムには、複数法人を同じ基盤で管理できることに加え、会社ごとの設定やデータ管理、会社追加、組織変更などへ対応できる柔軟性が求められます。

BIZUTTO経費は、マルチカンパニー機能によって、グループ共通のシステム基盤と会社ごとの運用を両立できます。

グループ会社への経費精算システム導入や、現在の運用の見直しを検討している場合は、BIZUTTO経費の資料ダウンロードまたはお問い合わせをご利用ください。

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