いじめの現状と社会問題について
いじめを中心とした社会課題を紐解いていくと、さまざまな児童・生徒を取り巻く問題が見えてきます。表面的にはいじめという形で出てくるケースが多いものの、その背景には以下のような問題が関係しています。
- ・不登校問題・引きこもり
- ・暴力行為・喧嘩
- ・家庭トラブル・虐待
- ・発達障害・コミュニケーショントラブル
- ・性差別・性的被害など
ここからは、具体的ないじめの認知件数や不登校件数を見ていきましょう。
■いじめの認知件数と不登校児童・生徒数
文部科学省の「R3児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」によると、近年ではパソコンや携帯電話で誹謗中傷を受けるインターネット上のいじめも含め、これまで以上にいじめの件数が増加しています。
令和3年度のいじめ認知件数は615,351件であり、前年度の517,163件よりも大幅に増えているのが現状です。そして、パソコンや携帯電話で誹謗中傷を受けるインターネット上のいじめに関しては、令和3年度には21,900件発生し、過去最多の件数となりました。
加えて、いじめと密接に関係している問題として、不登校が挙げられます。令和3年度の不登校児童・生徒数は過去最多の244,940人であり、9年連続で増加しています。
※出典:文部科学省「R3児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」
https://www.mext.go.jp/content/20221021-mxt_jidou02-100002753_2.pdf
■児童・生徒の自殺件数
いじめや不登校の増加に伴い、児童・生徒の自殺件数も増加している現状があります。厚生労働省・警察庁の「令和4年中における自殺の状況」によると、令和4年度の児童・生徒の自殺件数は514人で、過去最多となっています。
このような現状から、いじめ対策の必要性がこれまで以上に高まっています。不安や悩みを抱える児童・生徒が孤立しないような対策を講じることが急務といえるでしょう。
※出典:厚生労働省・警察庁「令和4年中における自殺の状況」
効果的ないじめ対策方法
効果的ないじめ対策を行うためには、いじめが起こっている状況を把握し、学校や教育委員会で連携を取りながら対応していくことが重要です。しかし、いじめがどこでどのように起こっているかを的確に把握し、タイムリーな対応を行うことは容易ではありません。
そこで、いじめ対策に役立つツールとして、以下の3製品を紹介していきます。
- いじめ防止相談ツール マモレポ
- クラウド型Webフィルタリング InterSafe GatewayConnection
- ログ分析ツール InterSafe LogNavigator
■いじめ防止相談ツール マモレポ
マモレポは、学校生活で発生するいじめの悩み相談・報告をきっかけに、いじめの予防や対策につなげていくためのツールです。児童・生徒は匿名で学校や教育委員会に連絡・相談でき、学校や教育委員会は児童・生徒からの相談内容に応じて適切な対応を検討できます。
また、連絡・相談を受け付けるだけではなく、マモレポ内のメッセージ機能を使用し、相談・報告のあった児童・生徒とやり取りをすることも可能です。
■クラウド型Webフィルタリング InterSafe GatewayConnection
InterSafe GatewayConnectionは、Webフィルタリングによって校内授業と家庭学習の安全なインターネット利用を実現するサービスで、多くのGIGAスクール端末に導入されています。
クラウド型の製品ですので、校内学習だけではなく持ち帰り学習にも対応でき、児童・生徒の学習を妨げることなく、安全に端末利用できる環境を提供します。
■ログ分析ツール InterSafe LogNavigator
InterSafe LogNavigatorは、前述したIntersafe GatewayConnectionと連携して利用するWebアクセスログの分析ツールです。InterSafe GatewayConnectionから自動でログを取込み、レポート作成まで自動的に行えるため、管理者は簡単にログ分析ができます。
Intersafe LogNavigatorとInterSafe GatewayConnectionをあわせて利用することで、学校現場で必要とされているWebフィルタリングとログ分析をストレスなく運用可能です。InterSafe LogNavigatorの効果的な活用例のひとつとして、管理画面より児童・生徒のアクセスログをレポートで確認する方法があります。
また、児童・生徒が危険なサイトにアクセスした際に学校や教育委員会にてアラートを確認でき、児童・生徒のトラブル・悩みなどの状況把握にも役立ちます。
■各製品を組み合わせた活用イメージ
前述した3つの製品を組み合わせることで、より効果的ないじめ対策につながります。以下の構成図は、各製品をあわせた活用イメージです。
マモレポを通じて児童・生徒が自発的にいじめの報告・相談を行い、InterSafe LogNavigatorで先生や教育委員会が児童・生徒のアクセスログを確認することで、いじめが起こっていないかの監視・把握が可能です。
InterSafe GatewayConnectionを通じたセキュアなインターネット環境でこれらを活用することで、安心安全な環境で児童・生徒のケアを行えるようになり、組織としてのいじめ防止・対策を推進できるでしょう。
まとめ
近年では、インターネット上のいじめも含め、いじめの件数が増加傾向にあります。また、いじめの増加に伴い、児童・生徒の不登校や自殺の件数も増えており、いじめ対策の必要性がますます高まっています。
効果的ないじめ対策を行うためには、いじめの状況を適切に把握し、学校や教育委員会で連携しながら対応していくことが必要です。そして、いじめの状況把握や児童・生徒へのケアを適切に行ううえでは、マモレポやInterSafe LogNavigatorの活用が有効な手段となります。
いじめの状況把握や対策方法について、さらに詳しい内容をセミナー動画でご視聴になれます。ブログでは紹介しきれなかったサービスの詳細についても解説していますので、ぜひご活用ください。