導入事例

株式会社九動

株式会社九動

電帳法への対応に向け、
グループ全体で経費精算システムを刷新
担当者の負担軽減など
さまざまな効果に期待

シモハナ物流を中核とするシモハナグループに属し、主に中国地方でタービン・発電機のメンテナンスや設備の建設を中心とした事業を展開する九動。このたび同社は電子帳簿保存法(以下、電帳法)に対応するため、同グループで経理業務を担うひろしまテクノシステムと協力し、アルプス システム インテグレーション(以下、ALSI)のクラウド型経費精算サービス「BIZUTTO経費」を導入しました。これにより、請求書や領収書などの電子保存を実現するとともにワークフローの効率化やペーパーレス化の進展などにより、経理担当者・システム担当者・現場の担当者などの負担軽減が期待できるようになりました。
総務部長 松崎 大輔 氏/総務部主任 山岡 祐介 氏/協同組合ひろしまテクノシステム 経理部 課長代理 山路 耕平 氏

電帳法に対応するため、
バラバラだったグループ各社の
経費精算を抜本的に見直し

今回の導入の背景についてお聞かせください。

山路氏

きっかけは電帳法への対応です。シモハナグループは業種が多岐にわたるため、経理業務も会社によって様々です。その中で電帳法に対応可能な経費精算システムを導入しているのはグループの中核企業であるシモハナ物流だけでした。電帳法の宥恕期間の終了(2023年12月末)が迫る中、ほかの会社もそれに対応できるシステムが必要な状況でした。そこで、グループの事業協同組合であり、各社の経理業務を担うひろしまテクノシステムが中心になって、グループ全体の経費精算システムを抜本的に見直すことを決断しました。2022年の夏ごろから新システムについての検討を始めました。


電帳法への対応、
グループにおけるシステム管理が
容易などの点を評価し採用

BIZUTTO経費を採用した理由をお聞かせください。ほかにも検討した製品はあったのでしょうか。

山路氏

九動からは「なるべくシンプルで、担当者がスムーズに導入できるもの」という要望があり、これを踏まえて複数の製品を比較・検討しました。その結果、BIZUTTO経費がグループ会社においてシステム管理が容易な点やグループ全体としてコストを抑えられる点など、さまざまな面で高いレベルにあると判断し、試験運用を実施しました。半年間のテストののち、2023年3月に正式採用を決めました。

なお、選定に際して考慮した要件は次の6つです。

①電帳法への対応
電帳法対応が最大の目的であり、その法的要件を満たすことが前提でした。BIZUTTO経費はJIIMA認証を受けているため、この点で安心できました。

* JIIMA認証:公益社団法人日本文書情報マネジメント協会が、市販の経費精算システムやソフトウェアが電子帳簿保存法の要件を満たしているかどうかをチェックし認証する制度。

②グループにおけるシステム管理が容易
グループ全体の経費精算を効率的に管理できることを重視しました。BIZUTTO経費は各種マスターを会社ごとに分けて独立管理でき、必要に応じてワークフロー経路などを会社間で連携させることもできます。

③グループ全体でのコスト抑制
1契約でグループ各社が利用でき、個別の基本料金が発生しない点が大きなメリットでした。さらに2年目以降は基本・オプション料金が共に半額となるため、初年度はID数を抑えて試験導入し、2年目以降に本格運用へ拡大するプランを採用することで、導入コストを抑えられます。

④税制改正などへの対応
従来は税制改正のたびにシステム改修の時間と費用が発生していましたが、クラウド型であるBIZUTTO経費ではシステム側で自動対応されるため、ユーザー側にインストール作業などの負担がありません。

⑤永続利用できる安心感
長期の電子保存を前提とするため、サービス継続性は重要です。ALSIはアルプスアルパイングループとして安定した経営基盤を持ち、各種ソリューションを長年提供してきた実績があるため、永続的な利用に対する安心感がありました。

⑥要望に対する柔軟な対応
テスト運用時に不足機能を要望したところ、半年後のアップデートでの追加を約束してもらえるなど、契約前から柔軟に対応してもらえました。


経費精算にまつわる負担軽減に加え、
ワークフローの効率化や
ペーパーレス化の進展に期待

導入のスケジュールを教えてください。

山岡氏

2023年3月に契約を交わし、まず他のグループ会社に導入しました。九動の既存システムはカスタマイズ部分や複雑なフローが多かったため、まずはシンプルに運用できる会社から導入して運用のメドをつけ、その結果を踏まえて10月から九動を含む複数社で運用を開始しています。

導入や運用に際してご苦労はありましたか?

松崎氏

ALSI担当者の協力により、半年間の試験運用も、その後の導入・運用もスムーズに進みました。中国地方の大雪で交通機関が止まった際にも、営業担当が来社して打ち合わせを行うなど、熱心に対応してもらい感謝しています。唯一苦労したのはワークフロー設計で、経験がなかったため作成には時間を要しましたが、サポートセンターのアドバイスで無事に解決できました。

今回の導入により、どのような効果が得られたのでしょうか。

山岡氏

九動では試験運用を始めた段階ですが、先行運用中の各社の状況から、さまざまな効果を期待しています。

まず担当者の負担軽減です。請求書・領収書を電子保存することで、最終承認までのリードタイム短縮や書類探索の手間削減といった効果が見込めます。ワークフロー機能により申請書を即座に承認ルートへ回付でき、承認者はスマホなどから出張先や自宅でも対応可能です。代理承認の設定により、承認者不在時にも手続きが滞りません。

さらにペーパーレス化の進展により、書類を営業所から本社や経理担当へ送付する必要がなくなり、郵送費・作業コストの削減につながります。大量の紙書類をダンボール等で保管する必要もなくなるため、保管スペースや費用の削減も期待できます。


ユーザーからの声が、
BIZUTTO経費の進化に役立つことを期待

今後の展望についてお聞かせください。

松崎氏

九動を含め2023年10月に試験運用を開始した各社は、2024年1月から順次本番運用へ移行する予定です。現在は領収書や請求書を対象としたスモールスタートですが、慣れてきた段階で旅費精算や汎用ワークフローへと対象範囲を広げ、さらなる効率化を図りたいと考えています。

ALSIに対する期待についてお聞かせください。

山路氏

各社で本格運用が始まると、実際のユーザーからさまざまな意見が寄せられるはずです。それらをひろしまテクノシステムで取りまとめ、ALSIへフィードバックすることで、機能追加や操作性向上に役立ててもらえることを期待しています。

株式会社九動

所在地:広島県安芸郡坂町横浜中央1-6-30

1962年設立。タービン・発電機のメンテナンス工事に特化したプロフェッショナル集団です。発電所や自家発電設備の保守・点検・据え付けなど、主力事業である「メンテナンス工事」のほか、「建設工事」や「製缶工事」について高い技術力と豊富なノウ ハウを持ち、中国地方の火力発電所においては圧倒的なシェアを誇ります。近年は、発電所や工場のそのものの建設の請負や、配管の新規敷設から修理まで、溶接作業も含めて対応できる体制を整え、幅広く事業を展開しています。

プレスリリース・
お知らせ